国会よりBlog

3月3日厚生労働委員会議事録(阿部知子の質疑が記事になりました)

3月3日の衆議院厚生労働委員会における阿部知子の質疑が、翌日、3月4日の朝日新聞「認可外も報告義務化 厚労省検討 保育中の事故死」として掲載されました。

 

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阿部委員 民進党の阿部知子です。
 本日は、大臣所信に対する質疑の時間を頂戴いたしまして、ありがとうございます。
 実は、私は、先国会からずっと大臣の所信についての質疑を準備してまいったのでありますが、なかなか厚生労働委員会は対立マターが多くて、後回しになりまして、でも、私は、この厚労委員会に集う皆さんは、国民の生活をよりよく、少しでも改善できる、国民生活のために皆さんの思いは一つだと思いますので、きょう私が取り上げさせていただくテーマは、大臣を筆頭に総意をもって取り組んでいただける、そういう問題かと思いますので、よろしくお願いいたします。
 きょうお伺いしたいのは、実は、私は小児科の医者をやっております。一九七四年に医者になりましてから、もう四十数年やっております。今でも時々夜間救急はやっていて、でも専門医ではございません、塩崎さんに言われちゃうので。普通の小児科医をやってございますが、私ども小児科医にとって一番深刻で、防ぎたいのは、子供の死であります。
 大臣にお伺いいたしますが、今、我が国の子供の死の全体像、なぜ子供は亡くなっているのか、どういう状態で亡くなっているのかなどについて、把握されたものはありますでしょうか。一問目です。

 

塩崎国務大臣 子供さんが亡くなるということは、本当につらい、厳しいことだと思います。
 今、統計的にどうなんだというお話でありますけれども、お子さんが亡くなったことについて、その死因を把握する統計としては、人口動態統計というのがございます。
 この人口動態統計におきましては、子供を含めた全ての方々の死亡に関して、死亡届に添付をされた死亡診断書の医師の記載をもとにいたしまして、WHOが定めた国際疾病分類、いわゆるICDに準拠して死因を選択し、集計、公表を行っているところでございます。
 一方、その死因に至った傷病名以外の動機とかあるいは背景とか、こういったことにつきましては死亡診断書への記入を求めていないことから、人口動態統計ではこれらの事項は把握できていないということでございます。

 

阿部委員 今大臣にも御指摘いただきましたように、私たち医師が書く死亡診断書によって、子供たちの死亡統計、もちろん御家庭で亡くなって発見されたものは、警察等々の解剖、あるいは警察での死因究明になる場合もございますが、大半が医師の書く死亡診断書にのっとっておるわけです。
 ところが、この死亡診断書は、背景を見たものではございませんので、頭蓋内に出血があった、これは、診断書上は頭蓋内出血と書きますが、果たして虐待によって投げ飛ばされて頭にそうした事態が起きたのか等々は全くわかりません。
 おまけに、これから取り上げますチャイルド・デス・レビュー、前にも一回取り上げさせていただきましたが、子供の死を全て登録して、いろいろな検討を加えて分けていくと、実は、死亡診断書と異なる死因が見つかるものが三分の一あるというふうに、これはアメリカの統計でございます。死亡診断書でそう書かれていても実は違うというようなことが、このチャイルド・デス・レビューによってわかってきたということがございます。
 子供の死は、病死、一番これが私どもの目に触れやすいですが、虐待、事故死、交通死、交通事故を含む死亡、転落などなど、あるいは自殺というものもありましょうが、防ぎ得る死かどうかという観点が、実はすごく重要だと思います。
 大人の死でも当然なのですが、子供は本来、まだまだ長い命をいただいて健やかに育つべきものが中断されてしまう、もぎ取られてしまうということによって、まず防ぎ得る死かどうかというふうに視点を変えてみるためには、全体をもっと背景も含めて分析しなければならないという問題意識であります。
大臣のお手元に、見ていただきたい資料がございます。
 これは、チャイルド・デス・レビュー、子供の死の登録、検証が最も進んでいると言われるアメリカの事案で、アリゾナ州、一番症例の報告数が多かったので取り上げましたが、実は、チャイルド・デス・レビューは一九七八年にロサンゼルスから始まりまして、現在アメリカでは五十州のうち四十八州が、そこで起きた全死亡について報告し、分析し、そして防ぎ得る死かどうかを見ているという実態がございますが、特に進んだアリゾナ州について取り上げさせていただきました。
 ここに書いてある内因死、御病気が、一歳以上と一歳未満で分けてございまして、大体これは七、八割が、子供の死は病気関連であります。しかし、その中にも八%は防ぎ得る死がある。御病気であっても防ぎ得る死があるということは、救急医療が適切であったり発見が早ければ防ぎ得る、こういうデータが出ております。
 一方、外因死、ここに書いてあります自殺や他殺や虐待や溺死や交通事故死、こういうものを丹念に調べますと、実は九一%の外因死は防ぎ得る。例えば、虐待ですと未然の監視システムがあったり、交通事故では、最近出ておりますが、子供の巻き込まれが多くて、これもいろいろな配慮、子供を守るための取り組みによって防ぎ得るであろうなどを全部背景分析していくと、外因死の九割は防ぎ得るというデータになっております。
 母集団がアリゾナのものが一番多いので出させていただきましたが、四千八百六名の小児死亡の予防可能性について分析をいたしました。
 私は、日本の社会が本当に子供を守っていこうと思うならば、こういう視点、そして分析、これを改めてきちんと厚労省のリーダーシップのもとに、塩崎大臣のリーダーシップのもとに、まず物事は、視点を変える、どこに目をつけるかということが大事なので、大臣において、このチャイルド・デス・レビュー制度とその成果、意味などについてのお考えを伺います。

 

塩崎国務大臣 これは以前にもお取り上げをいただいて、私も、こういうことを海外ではやっているんだということを学んだ記憶がございます。
 これは去年の五月十八日、阿部委員から御質問をいただいたわけであります。その際に私は、例えば海外の事例を参考にしたモデル事業の検討など、予防可能な死亡から子供を守るために必要な取り組みを検討してまいりたいというふうに答弁をしているわけであります。
 これを踏まえて、まず、平成二十八年度から三カ年の調査研究、厚生労働科学研究、これを実施いたしまして、予防可能な死亡から子供を守るための医療分野における情報収集の方法であったり、あるいはその進め方について検討をしているところでございます。
 私は、三年というのはまた随分時間をかけるんだなと、正直、指摘をしたところでありますけれども、今まで日本でこういうことをやったことがない中にあって、少しじっくり研究をしたい、そういう動きのようでございますので、とりあえずこれを二十八年度から動かし出すということで、今ちょうど一年目が終わるところでございま
すけれども、ぜひこれを進めてまいって、今のように三分の一が予防可能死であったということであれば、予防するために何をすべきなのか。
 昨年の通常国会での児童福祉法の改正の虐待対応、今回もまた児童福祉法、さらに司法関与などについて御提起を申し上げたいと思っておりますけれども、これも、こういった予防することが可能な死をどうやって減らすかということで、もっともっと司法にも関与してもらおうということでもありますので、この分析をしていくということは大変大事ではないかというふうに思います。

 

阿部委員 大臣の基本的視点を大変に評価いたします。
その一方で、実は、このチャイルド・デス・レビュー制度については、厚生労働省の科学研究としては平成二十二年から既に始まっておりまして、少しずつタイトルが違いますが、目的は、防ぎ得る死、子供の死を防ごう、そして、そのための報告制度や検証制度はどうあるべきかという研究班は実は続いております。そして、平成二十五年度には、子どもの死亡予防のためのチャイルド・デス・レビュー創設のためのガイドラインまで研究班報告で出ております。
 三年は先行研究があって、次の二回目の研究でガイドラインが出されて、さて今さら、はたまた厚生労働科学研究で三年間かけてというのは、研究ばかりしている間にも子供は死んじゃうじゃないか。大臣、ぜひスピードアップ。
いい研究成果がたくさん出ています。特に、私の小児医療の仲間たちは、必死に、この国でこの制度をどう実現しようかということで取り組んでおりますので、都度報告書を出すんだけれども、また次も研究、次も研究となって、実行されないのであります。本当に私は歯がゆい思いで実は今回また改めてこの俎上に上らせていただきました。
と申しますのも、大臣は今の私のことを聞いて即々やってくださる大臣ですし、今度、児童福祉法の改正も司法の関与も含めてあるということも存じておりますので、あわせて、ぜひこの制度、とにかく全部の死を登録する。その登録からしか始まらない。
 実は虐待も、虐待として上がっている事案と同じ数だけ事故死の中に混入しておるというのが、先行のアメリカなどの事案でもあるところであります。今もちろん虐待死の研究もしていただいていますが、そこにはまってこない、その網に入ってこないものが同じだけあるとしたら、私たちの社会は随分損をしている、大事な子供たちを守れていないと思います。
 その事案に例示できるものを挙げさせていただきます。
 大臣も御承知のように、昨年の国会は、保育園落ちた日本死ねということから始まりまして、子供の保育所をふやそうと私ども野党は野党でまた主張をし、大臣にあっても御尽力をいただいていると思っております。当然ながら、受け皿の数の増加は第一でありますが、質はどうか。そこで安心して子供が預けられるか、不慮の事故で亡くなったりはすまいかということが一番問題であります。
 二ページをあけていただきますと、「これまでの保育施設等における死亡事故の報告件数等」というのが、平成十六年から平成二十七年までここに上がっております。
 この報告、全体で百七十四件になっておりますが、平成二十六年が十七件ですか、あったかと思いますが、いずれも、見ていただきますと、認可外の保育園の方が圧倒的に多いわけです。これも多々御指摘があるところと思います。
 保育園において起こる死亡事故については、内閣府の方で子ども・子育て支援制度にのっとって報告を義務化しておるのですが、無認可の保育園等々には義務がかかってございません。
 報告されたものはされるでしょうということであって、どういう仕組みになっているかというと、三枚目をあけていただきますと、「重大事故発生時の報告の仕組み」というのがございまして、上に具体的な根拠となる法令とか対象となる施設の区分があって、下に「報告の系統」というチャート図がございます。
 大体、認可外の保育園や、始まったばかりですね、居宅型の保育施設は都道府県の管理監督になっておりまして、死亡等々重大事故も都道府県に上がるようになって、これが義務ではないということです。
 上の保育園等々については、義務化されているのは認可保育園で、例えば学童保育、ファミリー・サポート・センター等は任意でありますが、上がるところが自治体であるというところで、まだ近いということであります。無認可では県に上がるということを、まず大臣、この図で御認識いただいて、そういう仕組みかということを、御存じかもしれませんが。
 そして、ここにどんな問題があるのか。一つは義務化されていないということと、県の立入調査は実は大変に間隔があるということもございまして、なかなかこれは俎上に上りにくいということがございますが、まず、これらの実態については、子ども・子育て支援制度は内閣府の担当だと言わず、子供を守るために各省庁連携してお願いしたいので、いかがでありましょうか。

 

塩崎国務大臣 今お話しのとおり、認可保育所での事故につきましては、内閣府の運営基準によって報告が義務づけ、こうなっているわけでありますね。
 一方で、認可外の保育施設で発生した事故については、国に設置された有識者による検討会の取りまとめを受けて、平成二十七年の四月から、割合最近であります、通知によって報告を求めているということで、義務化をされているわけではない。
 厚労省の事務方としては、この仕組みについて、保育の担当課長会議など全国会議の場などあらゆる機会を活用しながら周知徹底をして、認可外保育施設からの事故報告というのがしっかりと行われるようにしていきたいということであります。
 問題は、施設の問題ではなくて、子供の死でありますので、やはり、子供の死は認可外であろうと認可保育園であろうと同じだと思いますので、同様な扱いにする方がよいのではないかと私は思っておりますので、義務化をするということを厚労省としては考えたいなというふうに思っております。

 

阿部委員 おっしゃっていただいたように、報告を求めるだけだとなかなか上がってまいりません。
次に御紹介するのは、私は藤沢が選挙区ですが、隣が茅ケ崎、その隣が平塚なのですが、その平塚で起こった悲しい事例でございます。
 皆さんのお手元の四枚目の紙を見ていただきますと、「元保育士を再逮捕」という新聞記事が載ってございます。
この平塚のちびっこBOYという、認可外で夜間も預かっている保育園ですが、ここで二〇一五年の十二月に実は生後四カ月の赤ちゃんがお亡くなりになって、この子は病院に運ばれて、病院の方で、やはりちょっとおかしいかということを考えまして解剖いたしましたところ、頭の中に出血があったということで、これは、ただ保育園ですやすや寝ていて亡くなったものではないのではないか、暴行が加えられたのではないかということで、この角田という容疑者を逮捕して起訴するということを今やっております。
 実はこの角田という容疑者は、これまでその保育園に勤める前に児童ポルノの製造をしていたということで、二〇一五年の九月に、この保育園で預かっているお子さん、赤ちゃん、女の子の服を脱がせて裸にして、スマートフォンで撮影した、あるいは、彼はほかの保育園でも同じようなことをやっていたということが次々明らかになりました。それだけでなく、実刑判決を受けた過去もあったということで、これはどんな実刑判決だったかというと、幼児の体をさわった強制わいせつ罪で懲役三年の実刑判決を二〇一〇年の十一月に受けていた。
 思うだに、ぞっとすると思うんです。子供を預けているお母さんたちは、女の子であれば裸にして撮影し、男の子であれば暴行を加えて殺され、その保育者は実刑判決まで受けた人であった。何でこんなことが起こるのか。もちろんこの事案は、県に報告される前に医療機関から、これは疑わしいぞということで解剖もして、発覚をしたわけです。
 実は、この施設は県から三回勧告を受けております、保育士さんの数が足りないと。足りない、でも埋められない。こういう過去のある人と知ってか知らずか、保育士として雇って、究極的には子供が殺されたかもしれない。もちろん、まだ容疑です。でも、これまでの経緯を見ると、子供を預かるには極めて不適切な、最悪な方が保育士さんとして使われていたということであります。
 大臣には、この一例を検証するだけでも、私はいろいろな改善点が出てくると思います。本来は、そういう実刑判決を受けたら、二年間は保育士としての資格を取り消されます。なぜ取り消されなかったのか。本当に二年間でいいですか。再犯を繰り返し、子供たちを餌食にしています。
 大臣、きょうはこの事案を御紹介することで、厚生労働省としても、やはり国主導でこの検証を行っていただきたい。県任せでは、もちろん県はやらねばいけません、だって県に報告があったかどうかだって定かではありません、うやむやです。そうこうしているうちに次々事案が発覚をしております。
 私は、ベビーホテル、昔から問題でしたが、今、働くお母さんがふえて、勤務時間も長時間化して、子供を預ける、預けざるを得ないという方はふえていると思います。そうした中で、何の監視もない、この人はたった一人で子供たちを見ていた、そういう事案です。
 ぜひ、きょう、私が大臣に御紹介しただけに終わるかもしれませんが、問題意識を共有していただいて、子供にこういう人を近づけていいわけもない、起こるべくして起こっていると思いますので、大臣の御認識を伺いたいと思います。

 

塩崎国務大臣 今御指摘をいただいた平塚の死亡事案、そしてまたこの犯人の扱いでありますが、私もこれを見て、改めて、また仕組みを見て、知って、はねるには、こんなふうになっていてはなかなか難しいなというふうに思いました。
 保育士の欠格事由に該当した場合に、保育士本人がその旨を都道府県知事に届け出ることとなっております。つまり、自分は欠格事由に該当したということを、こういう犯罪を犯して懲役刑が確定したということをみずからが届け出る、こういうことになっているわけで、欠格事由に該当した保育士の登録の取り消しが適切になされるように、保育士証を発行する機会などを捉えて、届け出義務の徹底を周知しなきゃいけないというふうに、私どもは、とりあえず、できることは、そういうことでやらなきゃいけないと思っておりますけれども、本人からの届け出ということ自体が、やはり不可解なことだなというふうに思います。
 したがって、例えば、本籍地の市区町村が犯歴情報というのを最終的には持つようになっているようでありますけれども、これが生かされていないということでありますので、本人が届け出るという限りは。ということであれば、どういうような形にすれば、このような情報がしっかりと把握できて、実効性のある対策として、このケースであれば、保育士としての資格は登録できない、認められないということ、これが担保されるということにならなければ、次々とこういう犠牲者が出てきてしまうということになりますので、どういうようなことができるのか、実効性のある対策を、検討を至急やっていきたいというふうに思います。

 

阿部委員 ありがとうございます。
 先ほど申しましたように、認可外で起きた事案は、県には、基本的には報告を求めるということであって、それ以上でも以下でもない。それから、県に登録している保育士さんの資格等々で、本人が言ったか言わないかで、全くやぶの中になってしまう。そして、何回も県が監査に入っても、人手不足が指摘されながら改善もされない。これでは子供が守れない。
 問題点は多々あると思いますので、ぜひ、厚労省としても、きちんと焦点を絞って改善をお願いしたいと思います。
 引き続いて、虐待の問題に入らせていただきます。
 保育園で起きるさまざまな死も、ある意味で、十分な監視の目がなく亡くなる、あるいは、果ては、こういう暴力、縛って、子供を熱中症で死なせる等もありまして、それは虐待とも言えると思いますが、そういうもの以外にも虐待の事案というのはたくさんございまして、虐待ということは、二〇〇〇年に児童虐待防止法ができまして、あるいは、平成十六年になりますか、児童虐待防止について国が検証委員会を持つということが法改正され、さらに、平成十九年には都道府県に検証委員会を設けよう、今度、虐待問題でやらせていただきますが、そういう仕組みにはなっています。
 虐待という事案について、重篤な事例、死亡事例は国への報告、これが平成十六年改正、そして平成十九年の改正が、都道府県でそういうものをきちんと把握していくということをやった上で、大臣、次のページを見ていただきますと、これは、昨年度、第十二次と書いてあるのは、昨年度の集計の中で起きた、県に報告されているというか県が収集したいわゆる虐待事案についてどのくらい検証がなされているか。
 検証というのは、なぜ死んだのか、どういう事態が起こったのかということを見るということですが、ここに上の段、表がございますように、心中と心中以外を分けた場合に、検証が実施されているのは約半数であります。先ほど申しました、国が集約する情報を、そして県が検証する。でも、半数しか検証がなされていない、残ってしまうという実態がございます。
 時間の関係で、そのすぐ下へ行かせていただきます。
 ここは、では、医療機関に来たもののうち、虐待あるいは虐待を強く疑う、虐待可能性高度、これが3B、そして虐待確定的が4というこの二つ、虐待としてきた例がどのくらい解剖をされているか。解剖というのはやはりつらいことですが、死因を明らかにしていく大事なツールでございまして、虐待が確定的とされても、実は剖検率は半分であります。検証も半分、剖検も半分。不確実な、よくわからない不詳死群では、剖検は二割というふうになっております。
 こういう実態が全てをやぶの中に追いやり、再発防止の策も出されず、繰り返し子供が亡くなるということになると思いますが、大臣には、県における検証のあり方とその改善点など、そして、実は私は、これらは改善もされねばいけないけれども、先ほどの、全体の死を登録するものがないと、ここに来るのは新聞で報道されたものと
か明らかな、顕性なもので、実際それの二倍、三倍あるものはつかまりませんので、全体のチャイルド・デス・レビューのような登録制度に振りかえていくべきだと。
 国としては、国の虐待検証制度をやってきた、そして都道府県にもおろした。だけれども、実際半分くらいでとどまっているということを受けて、大臣の御所見を伺います。(発言する者あり)

 

丹羽委員長 ちょっと速記をとめてください。

 

〔速記中止〕

 

丹羽委員長 速記を起こしてください。

 

塩崎国務大臣 恐らく、都道府県別にかなり跛行性があって、虐待対応で、児童相談所も、あるいは専門性のある人の配置なども含めて非常にばらつきがございまして、今半分ぐらいのところしか解剖をやっていないじゃないかというお話を頂戴いたしましたが、確かにそのようなばらつきがあって、本来しっかりと原因を究明するということを果たした上で子供の健全な発育を確保していくというのが都道府県がそれぞれやらなきゃいけない責務なんだろうというふうに思います。
いろいろやっていて、死因がなかなかわからない、死亡と虐待の関係がどうなっているのかわからない、あるいは裁判中とか、いろいろな理由でやっていない理由があるんだろうと思うんですけれども、それも不統一でやっては、我が国の子供ですから、地方自治体が考えるにせよ、ある程度の目安を持って、徹底的にきちっとした解明がなされるようにしていくということが大事なんだろうというふうに思いますので、私ども厚生労働省としても、各都道府県がなぜ亡くなったのかということがわかるまでしっかりと検証するように指導していきたいなというふうに思います。

 

阿部委員 子供の死を防ぐために、国にあっても都道府県にあっても最大限努力していただきたいし、虐待あるいは保育現場での死、事故死、ばらばらにやっていては、なかなか能力が向上しません。そのためのチャイルド・デス・レビューですので、一括して集めて、振り分けて検証しながらトータル像をつくるということでありますので、大臣には念頭に置いていただければと思います。
 最後ですが、こういう死亡事案以上にもしかして深刻なのは、子供の性虐待だと思います。潜在化しやすくて、子供は何が起きたかわからない、でも非常に自己否定的な感情になりますし、そして離人感、子供は自分が誰なのということを自分で確定していけなくなる、深刻な事態が起きております。
 こういう子供に起きる性虐待を含めて、子どもの権利擁護センターというものが神奈川県にできております。伊勢原というところにございまして、日本で初めてですが、もしかして大臣には御視察に行かれたかもしれませんが、子供が性虐待等々を受けたときに、受けたのではないかということが疑われたときに、そこでいろいろな職種の人が協力し合いながら体の診察や司法面接をしていくための機関でございます。
 私は、虐待の中で一番隠れやすい性虐待、これが深刻だということを踏まえた上で、この子どもの権利擁護センター、大臣にもぜひ御視察をいただきたいし、今度、児童福祉法の中で、司法の関与ということがあるときに、司法面接の必要性も再度出てまいりますので、どんな取り組みがなされているか、御参考にもしていただきたいですが、いかがでしょうか。

 

塩崎国務大臣 これは中心的にやっていらっしゃるのは山田さん、私もよく存じ上げておりますし、今回、児童福祉法の改正の後につくりましたワーキンググループの中の司法関与と特別養子縁組のワーキンググループにも入っていただいて、積極的な貢献をしていただいている方でございます。
 このセンターについての趣旨は御本人からも聞いておりまして、診察を含め、そしてまた、いろいろな人が取っかえ引っかえ来て子供さんにさらなる心のストレスを与えるようなことはないようにというようなことで、配慮を行き届かせて立ち直るようにということをやっているのは、私としても大変大事なことだというふうに思っておりますので、こういうことを全国に周知して、やはり同様のことが、どこでもこういうことが行われるように、私どもとしても広めていきたいというふうに思います。

 

阿部委員 ありがとうございます。お金もかかります、よろしくお願いします。
 終わらせていただきます。

2017/03/28 国会質疑   abetomoko