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【第36回憲法フォーラムレポート】「平和で豊かな沖縄と日本の実現へ」②

本記事は、【第36回憲法フォーラムレポート】「平和で豊かな沖縄と日本の実現へ」①|新着情報|新着ニュース|前衆議院議員 あべともこ の続きとなっております。

地域外交、平和関連事業を展開

 基地問題は、日米の国同士の話し合いを待っているだけでは解決できません。だから、沖縄県は地域外交に一生懸命取り組んでいるのです。
 たとえば、令和5年9月、国連の人権理事会に出席し、米軍基地の集中、意思決定への平等参加からの疎外、平和を希求する県民の思いといったことについてスピーチさせていただきました。それから、米軍基地が原因ではないかと疑われている沖縄のPFAS汚染に関し、国連の「有害物質及び廃棄物に関する特別報告者」であるマルコス・A・オレリャーナさんを沖縄へ招聘し、面談の上、県内視察やシンポジウムを実施しました。その後、オレリャーナさんは国連で、米国基地由来のPFAS汚染問題が、さまざまな国々で発生しているという報告をされました。
 また、私は、訪米してさまざまなシンクタンクや大学で、講演やトークキャラバンを行い、普天間飛行場の問題はじめ、沖縄における米国基地問題について情報発信しています。こうした活動は、国内でも行っています。これまで三重大学、大東文化大学、琉球大学、静岡県、法政大学、沖縄県、龍谷大学などへ参りました。なぜ訪問先の中心が大学かというと、訪米の際、ジョージワ・シントン大学やコロンビア大学で話をしたときに、かなりの質問があったからです。大学生たちに、自分で考えるきっかけを作りたい。だから、国内でも、大学で話をし、学生たちの関心を高めることを期待しているのです。
 そして、戦後80年となる昨年、平和関連事業として、9億円の予算を計上し、40の関連事業を実施しました。国連の事務次長である中満泉さんや日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)の田中熙巳さんをお招きし、お話を伺いました。
 また、「対馬丸事件」を題材に宮本亜門さんの企画・演出・脚本で「生きているから」という演劇公演を行いました。この事件では、太平洋戦争末期の1944年8月、沖縄から九州へ向けて疎開中の学童や一般市民を乗せた貨物船「対馬丸」が、米軍の潜水艦の魚雷攻撃を受け沈没し、多くの犠牲者を出しました。舞台は、生存者の証言をもとに、構成し、出演者として沖縄の子どもたちが参加しました。
 さらに、24ヵ国、36団体が加入する、核兵器廃絶をめざす国際的な市民グループ「グローバル・アライアンス(Global Alliance)」へ県として加盟し、国際平和研究機構の検討など、積極的に平和のための発信をしました。
 沖縄県が主催する東アジア地域の平和や安全保障、信頼醸成を議論するためのシンポジウム「万国津梁フォーラム」では、「東アジアの平和をどう実現するか」をテーマに、元外務省事務次官である薮中三十二さんを招いて基調講演をしていただき、お招きした中国、韓国、シンガポール、台湾の識者とのパネルディスカッションも行いました。
 地域外交の推進としては、ほかに北東アジア地域自治体連合「NEAR」へ加入、ハワイとの間での姉妹提携都市40周年・移民125周年の交流事業、韓国済州島との友好協力シティ協定の締結など、他の地方自治体との連携にも力を入れています。

 ウマンチュとともに―3期目へ向かって

 9月13日の知事選に向け、4月25日に出馬表明をさせていただきました。最後に、そのとき、お話ししたことをあらためてここでお伝えし、講演を締めたいと思います。
 私は、米国人の父と、ウチナンチュの母のもとにハーフとして生を受けました。幼い頃から実母と養母の愛情を受けて育てられました。「カーギヤカードゥヤル―容姿は一枚の皮にすぎない」「トゥーヌィービヤ ユヌタキヤネーラン―10本の指はどれも長さは不揃いだけど、それが個性でいいんだよ」。私がハーフとして生きることが辛そうに見えたときに、養母はそう言ってくれました。実の母は、たとえ生活は厳しくても、心に笑いを忘れないようにと教えてくれました。そうして、2人は私を明るい性格に育ててくれました。
 私は、県知事として県民のために奉仕することに生き甲斐を感じ、県民一人ひとりが、未来への希望を、夢を叶えられるよう前向きに取り組むことにこだわりたい。さらなる難問・難題に当たろうとも、私の県知事としての情熱が萎えることは絶対にありません。どのようなウフカジ―強風が、この体に吹き付けようとも、足を踏ん張り、県民のために、沖縄のために、ヌチカジリ―命がけで全身全霊向かっていきます。誰一人取り残さない沖縄らしい優しい社会に向け、平和で誇りある豊かな沖縄、新時代沖縄は、さらに希望の先へ。私の思いはこれからも県民みんな―ウマンチュとともにあることをあらためて誓い、県知事3期目へ向かう出馬の決意といたします。
 ――こう発表したところ、となりにいる私のカミさんが、「がんばれよ」とハイタッチしてくれました。ありがとうございました(拍手)。