1986年のチェルノブイリ原発事故、2011年の福島第一原発事故を受けて、日本では翌年、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)が成立しました。しかし、昨年策定の第5次エネルギー基本計画には原発をベースロード電源とする一方で、再生可能エネの主力電源化も明記され、矛盾に満ちています。
再エネの優先接続制度は置き去りのまま、九州では新規参入者の出力が頻繁に抑制され、関西では旧電力事業者による不当廉売が行われ、再エネを拡大するFIT法の目的は形骸化しています。さらには、石炭火力の新設が続き、脱原発だけでなく、脱化石燃料にもブレーキがかかっています。
電力自由化の先進国では新たに「容量市場」などが創設されましたが、原発や火力発電所への補助制度となっているとの批判があります。我が国でも2020年度導入に向けた検討が行われていますが、再エネ・省エネに逆行するのではないかとの懸念が示されています。
そこで、国内外の最新動向を共有し、エネルギー基本計画の矛盾を見極めると共に、再エネ・省エネの導入に何が必要か解決に向けた討議を行いました。
<日程・テーマ等>
日時:2019年4月23日(火) 16:00~18:00
場所:衆議院第1議員会館 国際会議室(1階)
共催:超党派議員連盟「原発ゼロの会」、国会エネルギー調査会(準備会)有識者チーム
テーマ:再エネ・省エネの拡大に何が必要か~エネルギー基本計画の矛盾を糾す!~
<プログラム>
1. 問題提起
明日香壽川氏(東北大学教授)
飯田哲也氏(環境エネルギー政策研究所所長)
松久保肇氏(原子力情報資料室 事務局長、研究員(国際担当))
2. 説明
経済産業省資源エネルギー庁
3. 討議・意見交換
出席国会議員、有識者を交えて
○ 出席予定者
国会議員(原発ゼロの会メンバー等)、国会エネルギー調査会(準備会)有識者チームメンバー
第78回
再エネ・省エネの拡大に何が必要か~エネルギー基本計画の矛盾を糾す!~