10月31日、阿部知子は、衆議院厚生労働委員会で、厚生労働省の遺骨収集事業について質問を行いました。
日本人ではない遺骨の持ち帰りを14年隠ぺい
厚生労働省は、先の大戦に徴兵され、戦地で亡くなった約112万人のご遺骨を持ち帰る事業を行っています。ところが、シベリア抑留者のご遺骨として持ち帰ったものには、日本人ではないものがあると判明。しかもこのことが14年にもわたって隠されたまま、千鳥ヶ淵墓苑に納骨していました。阿部とも子は厚労大臣に、この問題を放置してきた責任はどこにあるのかと質しました。
焼骨前に検体のDNA鑑定を
2003年以降、11642件の検体が持ち帰られ、身元特定のために9346件のDNAを抽出、3262件が鑑定済みですが、今年7月末現在、ご遺族にお返しできた数は1160件(旧ソ連1145、南方15件)のみ。そもそも日本人でないなら身元特定はできません。血縁関係の特定以前に、まず日本人か否かの判定をすべきです。阿部知子は、優れた学者の現地鑑定より科学的に「より確からしい」解析を行える「ハプログループ解析」の導入を求めました。
一日も早くご遺族に
万が一、取り違えて焼骨してしまっては、祖国にお返しすることもかなわず、外交問題になりかねません。シベリアでの遺骨収集事業の失敗に学び、ご遺骨の形状や遺留品等から日本人の遺骨に間違いないとされるご遺骨についても、検体をいったん持ち帰り、確認できるまでは焼骨すべきではないことを重ねて質しました。海外の収容可能なご遺骨はまだ59万人とされています。一日も早くご遺族のもとにお返しするのが国の責務であることを、引き続き訴えていきます。
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