感染者、軽症者の入院施設を早急に準備せよ
阿部とも子は4月17日の厚生労働委員会で国民年金法等一部改正案に関連して質疑を
行いました。
◇病院は災害時の拠点、立地の安全性に明確な基準が必要です。
今回取り上げた独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)は、昭和30年代に健康保
険や年金の保険料を財源に設置された社会保険病院や厚生年金病院がルーツです。老
朽化に伴って順次立替えが進められてきましたが、静岡県清水市にある桜が丘病院は
津波被害が想定される市庁舎跡地への移転方針が示され、市民の間に不安が広がって
います。
けれども、内閣府や総務省では防災拠点について立地要件を定めており、国交省でも
病院を防災拠点に位置づけ、立地計画の段階で選定から外すべきとしています。
まず、JCHOの尾身理事長は新型コロナ専門家会議の副座長でもあることから、地域
医療の受け皿となっていただきたいとエールを送ったうえで、公的病院として立地を
どう考えるのかを質問しました。尾身理事長は、地域住民の生活を支え、機能するよ
うに安全性を勘案することは極めて重要と答弁。次に加藤大臣に立地基準を作るべき
との提案には、医療の拠点となる病院の建て替えについては十分配慮することは大事
な視点だとの答弁に留まりましたが、吉田医政局長は一つの視点として課題にしたい
と言及。この問題は今後も引き続き取り組んでいきます。
◇入院の受け入れ病床が足りないの声に、安倍総理は「5万床」を目指す?
すでに都市部では患者さんを受け入れるベッドが不足しています。先日の阿部とも
子の問いに厚労省は28,000床あると答弁しましたが、新聞報道では16,000床に留まる
ことが分かりました。空いているから「コロナ用」に転換できるわけではありませ
ん。感染防護や医療者の配置など多面的な措置が必要です。単に全国の空き病床をか
き集め、総理が「5万床」を目指すとした報告数を机上の空論だと切り捨てました。
2年前にも感染症指定医療機関における診療体制の不備、病床数の不足について、
総務省から改善勧告が出されています。けれども2年後の現在もまだ「対応中」と。
お話になりません。
この間のたらい回しの報道にあるように、多くの医療機関は感染者を受け入れる万全
の体制にはありません。保健所は長年にわたる人的削減の中で機能停止寸前です。受
け入れ病床不足は臨時的な仮設病床を建てるなどの対応で切り抜け、軽症者はきちん
と健康監視できるホテルや施設に隔離すべきと改めて質しました。
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