2020/07/17

7/14 在日米軍基地での新型コロナ感染症急増に関する対策・対応を政府に求めました。

在日米軍基地での新型コロナ感染症急増に関する対策・対応を政府に求めました。

7月14日、15日に、阿部とも子も所属する議員連盟「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」が、

外務大臣および防衛大臣宛てに「在沖縄米軍基地における新型コロナウイルス感染者急増にかかる

米国/米軍への対応に関する緊急要請」を行いました。阿部とも子は14日の外務大臣要請に参加し、以下の要請を行い、懇談しました。

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2020年7月14日

 

在沖縄米軍基地における新型コロナウイルス感染者急増にかかる

米国/米軍への対応に関する緊急要請

 

河野太郎 防衛大臣

茂木敏充 外務大臣

沖縄等米軍基地問題議員懇談会

会長 近藤昭一

 

 貴職におかれては、新型コロナウイルス感染症への対策・対応につき、所管の各種

施策の迅速かつ適切な実施に、日夜、ご奮闘されていることに敬意を表する。

 

 さて、そのような中、在沖縄米軍施設において、今月7日以降、計95人もの新型コ

ロナウイルス感染者が発生していたことが明らかになった。報道によれば、12日まで

の6日間で計63人の感染が発覚していたところ、13日(月)にも新たに32人の感染が

明らかになり、感染は基地内で勤務していた日本人関係者等にも拡がっているとも伝

えられている。

 

 感染の実態は未だに明らかにされていないが、7月4日の米国独立記念日及びその前

後に基地内外で開催された各種イベントやビーチパーティーなどが、今回の大規模感

染の原因であったとの疑念が伝えられている。イベントやパーティには、地元住民も

少なからず参加していたとのことで、今後、市中での感染拡大も懸念される。新型コ

ロナの影響で多大なる経済・社会的損失を被る中、沖縄県民が歯を食いしばって外出

や営業、宴会や三密イベント等を自粛・回避し、感染を抑え込んできた努力を一瞬で

水泡に帰してしまった暴挙だと、憤りをもって指弾せざるを得ない。

 

 また、当初、沖縄県は、大規模感染の発生について米軍側から一報を受けたにもか

かわらず、米軍側の同意が得られていなかったことで、公表を控えざるを得なかった

事実も明らかになっている。県民の命を守るために必要不可欠な感染情報の公開まで

もが、米軍の裁量に委ねられている実態は、あまりに遺憾と言わざるを得ない。も

し、今回のような未曾有の緊急事態に際し、米軍側が自分たちの論理や利害を優先さ

せ、日本側に迅速かつ的確な通報・情報提供を行わなかった上、その公開を拒否した

とすれば、日米同盟関係の根幹をも揺るがす信頼失墜行為であり、政府は強い態度を

もって、米国/米軍に抗議すべきである。

 

 根本的な問題は、沖縄本島に広大に存在する米軍基地や施設に国内法が適用されな

いことである。現時点において、新型コロナ感染症の予防措置、検査や医療の体制、

感染者の行動や隔離方法なども含め、一切、明らかにされておらず、このままでは、

米軍から派生する事件・事故に加え、感染症という目に見えない脅威と闘う負担が、

また新たに沖縄県民に加わえられようとしており、基地を提供する日本政府が責任を

もって、かつ速やかに、抜本的対策を講じるべきである。

 

 以上の強い問題意識に基づき、本会は貴職に対し、以下、要請する:

 

 

1)     米国/米軍に対し、米軍基地内及び軍属/家族における新型コロナウイルス感

染拡大状況の全容について、特に、PCR検査実施状況、感染判明日時、感染ルートの

解明/特定状況、濃厚接触者等の特定とPCR検査の実施状況、7月4日前後に基地内外で

開催されたイベント・パーティ等の全容など、国及び沖縄県が実施する新型コロナ感

染症の感染拡大防止対策に必要不可欠な情報の即時全面開示を求めること。

2)     感染者が発生している普天間基地とハンセン基地は一時閉鎖/封鎖(ロック

ダウン)し、基地内の全ての関係者/接触者へのPCR検査の実施、感染者及び濃厚接触

者の隔離の徹底など感染拡大防止の徹底を米軍に要求し、その報告を求めること。加

えて、米国/米軍が実施している赴任前/赴任後の各2週間の隔離措置/行動制限や、

PCR検査の実施等のコロナ感染拡大防止策について、再度、その実施状況を確認する

とともに、徹底を求め、その確認が得られるまでの間、新規入国の停止を求めるこ

と。

3)     上記の目的を達成するため、国及び沖縄県の専門家の基地内への派遣と検疫

の実施など、必要な対応を行うこと。

4)     沖縄県が今後実施する防疫等に必要な範囲で、感染者の状況等を公表するこ

と。

5)     これらの要請事項について、日米地位協定または日米合同委員会合意等に基

づき、米国/米軍からの同意/許諾もしくは日米間の合意が必要な場合には、それを政

府の責任において速やかに取得し、環境を整えること。

6)     米国/米軍との間で、在沖縄米軍基地内での感染症医療体制、特にPCR検査体

制や感染症病床の確保状況、集中治療室/人工呼吸器/ECMOなどの整備状況などの情報

提供を求めること。

7)     現在、北谷町内のホテルで実施している移動制限措置は、基地内で実施する

ことを求めること。

 

以 上

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