2022/04/05

「雇用保険法等の一部を改正する法律案」について質問をしました。

「雇用保険法等の一部を改正する法律案」について3月11日厚生労働委員会で質問をしました。

 

1)旧優生保護法が生んだ差別・偏見

 冒頭で、旧優生保護法による障害者への強制不妊手術に対する国家賠償判決について、厚生労働大臣の認識を問いました。

 各地で行われたこれまでの裁判では同法は違憲としながら、損害賠償請求ができる期間20年(除斥期間)を理由に訴えを退けてきました。しかし、2月下旬の大阪高裁判決は、除斥期間を認めることは正義に反すると初判決。

 それを受けて、阿部とも子は「優生保護法が廃止されても、差別と偏見の中に置かれて声を上げられなかったことに言及したのが高裁判決だ」と指摘。

しかし大臣は、「法律上の解釈問題」などを理由に、上告して最高裁判決を仰ぐと答弁。その1時間後に、東京高裁も、国の責任を認めました。

国が旧優生保護法を謝罪し、一時金を支給したのは2019年。障害者差別をなくそうとする社会は始まったばかりです。

 

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2)子育ては社会全体で支援を!

 「雇用保険法」は企業などに働く人が加入し、失業給付の他に、出産・育児休業などに対する給付の為の法律です。今回の改正では、個人事業主やフリーランスにこうした保障がないことについて阿部とも子どもは質問しました。

特に、育児休業を取り上げ、フリーランス女性が出産後すぐにも仕事復帰せざるを得ない実態を、母性保護の観点からも問題だと指摘しました。

 また、「月収30万円・一年間の育休取得」と仮定して比較すると、育休給付金・出産手当金・社会保険料を計算すると、300万円もの差があるという試算を紹介。

働く全ての女性に出産・育児に関する休業給付を、雇用保険制度ではなく国として保障する仕組みが必要だと質しました。

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(写真は、田中政府参考人)

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(図:フリーランスはこんなに不利?! 阿部知子事務所作成)

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