2018/02/09

性暴力の被害者支援は病院拠点型でと予算委員会で提案

 2月1日(木)に沖縄視察で、「強姦救援センター・沖縄」(REICO)で高里鈴代代表と、沖縄県子ども生活福祉部平和援護・男女参画課から、性暴力被害者への支援について、ヒアリングを受けました。

 REICOは1995年の少女暴行事件を契機に設立された、被害者のためのコールセンターです。高里代表は、性暴力事件は刑法にある「暴行または脅迫」が伴ったかどうかの要件が問われるため「沈黙を強いられる犯罪」だと述べました。実際に、内閣府の資料によれば、性犯罪被害のたった4.3%しか警察に訴えがありません。

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REICOの高里鈴代代表とヒアリング後に(2月1日)

 

 沖縄県庁では、国が「第4次男女共同参画基本計画(平成27年12月25日決定)」の「第7分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶」で、平成32年までに各都道府県に最低一カ所を設置することを目標としている「ワンストップ支援センター」の現状についてヒアリングをしました。

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仲村未央県議(右奥)も同席で沖縄県子ども生活福祉部平和援護・男女参画課よりヒアリング(2月1日)

 

 視察を踏まえ、その夕刻に、議員会館で内閣府と警察庁からヒアリングを受け、2日の衆議院予算委員会の質問に立ちました。

【2018年2月2日衆議院予算委員会 動画リンク 衆議院ホームページ 】

 被害の体験を著書「Black Box」に著した詩織さんの例も示して、さらなる国の支援を求めました。阿部知子は、性暴力の被害者支援においては、直後に一人にしない医療拠点型の支援が必要だと確信をしています。

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予算委員会で使った資料(伊藤詩織著『ブラックボックス』をもとに阿部知子事務所作成)

 

 答弁に立った野田聖子男女共同参画担当大臣は、「潜在化するケースが多い」こと、「医療、心理、法的支援をワンストップで得られる」体制の重要性を認めました。

 

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予算委員会で使った資料(阿部知子事務所作成)

 

 しかし、理想の24時間365日体制の病院拠点型ネットワークは、全国で滋賀と大阪にしかありません。

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予算委員会で使った資料(内閣府資料をもとに阿部知子事務所作成)

 

 加藤勝信厚労大臣にこうした「医療拠点型のワンストップ支援センター」の設立費を問うと、「医療施設関係で850万円、運営費500万円」と答弁。

 実際は、たとえば大阪の性暴力救援センター(SACHICO)では人件費だけで3~5千万円かあるとされています。沖縄でのヒアリングでもそれ以上かかる可能性が示されました。現状の内閣府予算では、一カ所につき2~4百万円の予算措置しかされておらず、実際のニーズとは、あまりに開きがあります。予算の充実を安倍総理に強く求めました。