「企業主導型保育事業に関する情報の公開に関する質問主意書」に対する政府答弁が12月17日に出ました。
「企業主導型保育事業」は、待機児童対策の切り札として、2016年度(平成28年度)から安倍政権下で始まりましたが、おびただしい数の不正受給が明らかになり、逮捕者も出ています。内閣府子ども子育て本部が12月26日までに明らかにした、2018年度までの3年間で補助金が助成(交付)された4089施設に関する調査結果(*)は次の通りです。
表① 助成を事業者が自ら取り止めた施設数:260施設
・助成金の返還が必要な施設は61施設
・そのうち返還請求訴訟が提起されている施設は5施設
・1施設は破産 (表④)
表② 助成を実施機関(児童育成協会)が取消した施設数:18施設
・要返還額が未定の施設は5件
・助成金の返還が必要な施設は10施設
・そのうち返還請求訴訟が提起されている施設は5施設
表③ 助成決定後に事業譲渡された施設:46施設
・そのうち民事再生は9施設(表⑤)
表⑥ 休止届を出した施設:16施設
表⑦ 助成決定から1年以上経過しても運営開始していない施設11施設
こうした問題が起きたため、補助金交付事業を行う「実施機関」の選定しなおしを内閣府は行っています。
11月29日にその公募が締め切られたため、応募件数等を尋ねたところ、非公開であるとの回答があったため、公開を求めるべく提出した質問主意書でしたが、「企業主導型保育事業点検・評価委員会で決めている最中なので、結果が出るまで言えない」とのスタンスを変えることはできませんでした。
*内閣府資料
「企業主導型保育事業の助成決定後(平成28年度~30年度分)の状況について:
(本体) https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/ryouritsu/pdf/josei_joukyo.pdf
(別表①~⑦)https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/ryouritsu/pdf/josei_beppyo.pdf
(企業主導型保育事業サイトより)