2019/12/27

企業主導型保育事業に関する情報公開に関する質問主意書への答弁が出ました

企業主導型保育事業に関する情報の公開に関する質問主意書」に対する政府答弁が12月17日に出ました。

「企業主導型保育事業」は、待機児童対策の切り札として、2016年度(平成28年度)から安倍政権下で始まりましたが、おびただしい数の不正受給が明らかになり、逮捕者も出ています。内閣府子ども子育て本部が12月26日までに明らかにした、2018年度までの3年間で補助金が助成(交付)された4089施設に関する調査結果()は次の通りです。

表① 助成を事業者が自ら取り止めた施設数:260施設
 ・助成金の返還が必要な施設は61施設
 ・そのうち返還請求訴訟が提起されている施設は5施設
 ・1施設は破産 (表④)
表② 助成を実施機関(児童育成協会)が取消した施設数:18施設
 ・要返還額が未定の施設は5件
 ・助成金の返還が必要な施設は10施設
 ・そのうち返還請求訴訟が提起されている施設は5施設
表③ 助成決定後に事業譲渡された施設:46施設
 ・そのうち民事再生は9施設(表⑤)
表⑥ 休止届を出した施設:16施設
表⑦ 助成決定から1年以上経過しても運営開始していない施設11施設

 こうした問題が起きたため、補助金交付事業を行う「実施機関」の選定しなおしを内閣府は行っています。
 11月29日にその公募が締め切られたため、応募件数等を尋ねたところ、非公開であるとの回答があったため、公開を求めるべく提出した質問主意書でしたが、「企業主導型保育事業点検・評価委員会で決めている最中なので、結果が出るまで言えない」とのスタンスを変えることはできませんでした。

内閣府資料
「企業主導型保育事業の助成決定後(平成28年度~30年度分)の状況について: 
(本体)  https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/ryouritsu/pdf/josei_joukyo.pdf
(別表①~⑦)https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/ryouritsu/pdf/josei_beppyo.pdf
企業主導型保育事業サイトより)